
母親に抱く、淡くもふらちな欲望。うっかり口に出してしまったその一言が、日常を溶かす引き金だった。咎めるどころか、「男の子は誰だってそう思うものよ」とすべてを肯定し、優しく包み込む母・あおい。その異常なまでの母性は、やがて息子が長年抱き続けた妄想を、現実のものとしていく……。これは、言ってはいけない言葉から始まる、母と息子の倒錯的で甘美な共犯関係の物語。 …
母親に抱く、淡くもふらちな欲望。うっかり口に出してしまったその一言が、日常を溶かす引き金だった。咎めるどころか、「男の子は誰だってそう思うものよ」とすべてを肯定し、優しく包み込む母・あおい。その異常なまでの母性は、やがて息子が長年抱き続けた妄想を、現実のものとしていく……。これは、言ってはいけない言葉から始まる、母と息子の倒錯的で甘美な共犯関係の物語。 …