
「――セオドラ様……ご子息は、重体です。極めて稀な奇病でしてな、身体中が蝕まれとりますわ」 残酷な真実を告げる老医。目先には、我が息子の哀れな姿。 かつて世界を救った誉れも高き女戦士‘セオドラ’が息子ひとり救えないなどとは滑稽な話だ。 「薬は、あるにはあるんです。その薬であれば、ご子息の病は完治するでしょうが…… 調剤の為の素材を揃えるにあたって、…





「――セオドラ様……ご子息は、重体です。極めて稀な奇病でしてな、身体中が蝕まれとりますわ」 残酷な真実を告げる老医。目先には、我が息子の哀れな姿。 かつて世界を救った誉れも高き女戦士‘セオドラ’が息子ひとり救えないなどとは滑稽な話だ。 「薬は、あるにはあるんです。その薬であれば、ご子息の病は完治するでしょうが…… 調剤の為の素材を揃えるにあたって、…